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服育活動レポート

衣服からの環境アプローチ/10年経験者研修

衣服からの環境アプローチ/10年経験者研修

衣服からの環境アプローチ/10年経験者研修

対象:
平成24年10年経験者研修(兵庫県)兵庫県高等学校教論 10年経験者
日時:
2013年1月15日(火)14:20~16:10
目的・経緯:
10年経験者研修・環境教育Ⅰは「講義及びフィールドワークをとおして、『学校教育における環境教育の推進』を図る」ことを目的に設定された選択研修です。 海外の大学とのe-ラーニングやフィールドワーク等といったカリキュラムとともに、衣食住の環境教育の事例研究として「服育の展開」について甲南大学においてお話しさせていただきました。

服を見つめ直す「服育」

今回の10年経験者研修に参加されていた先生方の担当教科は数学、理科、保健体育、社会に国語とバラエティにとんでいました。その中でひとつ共通していたのは全員が男性だったということです。

女性の先生であれば衣服に対する興味関心も高い方が多いのですが、男性だと人にもよりますがあまり意識しない方が多いのではないでしょうか。今回も「衣服からの環境アプローチ」ということで、新しい視点としてとても新鮮に聞いていただいたようでした。

もちろん「服育」についても初めて聞いたという先生方ばかりでしたので、まずは衣服の役割から服育の可能性についてお話ししました。

服のライフサイクルを通して環境との関わりを考える

続いて具体的に服と環境との関わりを見ていくのに、今回は衣服のライフサイクルを遡りながら見ていきました。

「リサイクル・廃棄」段階では、衣服の大半がゴミになっている現状や、リサイクル品としての出口が少ないこと。「着用」段階では、地球温暖化の観点から衣服でできる工夫として衣服の着用の仕方、洗濯や手入れの仕方について。そして最後に「購入」段階では、エコマークやカーボンフットプリントなどの環境マークについて説明をしました。

様々な教科の先生方が参加されていましたので、ライフサイクルの中で気になった部分や教科での取り組みのイメージもそれぞれ違うようでした。

すごろくで楽しくおさらい「制服の一生」

最後は衣服のライフサイクルのおさらいを兼ねて、「制服の一生すごろく」を全員に体験していただきました。

おそらくサイコロを転がしてすごろくをするのは久しぶりという先生ばかりだったと思いますが、皆さん楽しみながら積極的に参加してくださいました。

最後にたまったチップを見てどういった一生を送ると環境負荷が低くなったり高くなったりするのかイメージでき、すごろくを通して講義の中でお話ししたことを確認していただけたようでした。

研修風景

先生のご感想

1月15日に「服育」の授業を、㈱チクマの有吉さんから行なって頂きました。Think globally, act locally (地球的規模で考えて、地域において活動する)といわれますように、1時間目の環境教育についての総論の講義および2時間目のTV会議システムによるタイ・プラナコーン大学からのグローバルな授業を実施しました。参加の先生方は初めての経験だったと思いますが、とくに3時間目の「服育」での「衣」についての授業も初めてのことだったと思います。

環境教育はローカルには、「衣」「食」「住」をめぐる教育であるともいえます。日常行動でのライフスタイルの改善、また、それが生き方に変化を及ぼす、という広い視野が与えられた「服育」の授業だったと思います。

服育の授業から、服の機能についてのみならず、生活環境、リサイクル(3R)、地球環境問題などを学び、その上で締めくくりとしてスゴロクのワークショップを体験しました。

これからあとの研修では、里山のフィールドワークや地域の素材を使ったハンドクラフト、そしてプログラム作りが待っております。

「服育」の授業を最初に受けて、受講の先生方が具体的にものごとや環境を把握する最初のよいスタートになったと思います。
谷口文章 先生(甲南大学文学部教授)

参加者のご感想

服育について初めて学習させていただきました。単に服といっても様々なアプローチがあり、特に資源やリサイクルについては教科と重ねあわせて授業にいかしていけると思いました。とてもよい講義でした。有難うございました。(高等学校理科教諭)
CO2の発生については今まで考えておらず、カーボンフットプリントは初めて知った内容でした。服育という言葉も初めてで非常に勉強になりました。今後の保健の授業にも取り込んでいきたいと考えています。(高等学校保健体育教諭)
生徒にとって「服」は大変興味のあるものだと思います。その「服」について、普段とは全く違った観点で見ることができるので面白いと思いました。(高等学校国語教諭)