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服育活動レポート

服装の機能と役割を考える~服は人なり~/大阪府高等学校生活指導研究会

服装の機能と役割を考える~服は人なり~/大阪府高等学校生活指導研究会

服装の機能と役割を考える~服は人なり~/大阪府高等学校生活指導研究会

対象:
大阪府高等学校生活指導研究会(大阪府)大阪府高等学校生徒指導部長
日時:
2008年9月30日(火)14:00~6:30
目的・経緯:
府立高等学校を中心とした生徒指導主事の先生の研究会である大阪府高等学校生活指導研究会では、生徒指導の向上や新しい問題への対応を考える場として様々な研修や講演会の開催や機関紙発行などを行ってこられました。 今回の第四回総会では、生徒指導に携わられる先生方にとって関心の高い「服装指導」に関する講演ということで、イメージコンサルタントの池田衛先生を招かれ講演会を開催されました。

服を着こなす「服装術」

「服装の機能と役割を考える」と題して行われた池田衛先生の講演の冒頭、先生がまず説明されたのは「コミュニケーション能力」についてです。

様々なコミュニケーションがある中で服も大切な(ノンバーバル)コミュニケーションのひとつです。この衣服をもっと積極的に自分を伝えるツールとして活用する服装術について『外見は能力である』をキーワードにお話されました。

服は第一印象の決定因子としては非常に大きな要素を占めています。その後の人間関係のベースであり、後から取り消すことのできない第一印象は「良くて当たりまえ」です。

戦略的なイメージ発信を個人レベルでおこなうのがパーソナルアイデンティティ、学校レベルでおこなうのがスクールアイデンティティです。服装術とオシャレは同一ではありません。服を趣味や自己完結で着るのではなく、コミュニケーションツールとして積極的に活用することが服装術なのです。

ここで池田先生があげられた大切なポイントが「『らしさ』の服装」です。社会的立場との整合性、そしてTPOとの整合性を持った「らしさ」が服を着こなす上で重要になってくるのです。

イメージコンサルタント池田衛先生

服装を指導するということ

服装指導に携わられる先生方へ、池田先生からいくつかメッセージがありました。

「まずは隗より始めよ」、そして「毎日の服装にメッセージを込める」です。

服装指導をするのに自分自身の服装も大切な要素で、自分自身の襟をただし相応しい服装を考えて着こなすということはとても重要になってきます。

その上で「なぜこう着なければいけないのか」また「自分たちの着ているアイテムはどういう歴史や目的をもっているのか」を生徒達に伝えることで彼らの意識も変わってくるのではないかと提案されていました。

最後に池田先生が述べられた「服装指導に特効薬はありません。根気強く言い続けることが大切なのです。」という言葉には、会場の先生方も改めて服装指導への取組みについて思いを新たにされたようでした。

服育の広がり

服育の広がりについて

池田先生の講演に先立って、私たちから「服育の広がり」ということで話をさせていただく時間をいただきまいた。

服育の中の特に「社会性」についての取組みがどのように広がっていっているのか、そして服育の方向性についてお話させていただきました。

今後は学校はもちろん、NPOや行政、企業など様々な団体とのつながりを大切に、幅広く意見を取り入れながら服育を発展させていければと考えています。教育の三育(知・徳・体)、そして食育に続く「育む力」に服育がなっていけばと願っています。

先生のご感想

今回の池田衛先生の講演を聴くまではとても曖昧であった服装指導の根っこの部分が、この講演により少しではありますがしっかり地固めできたように思います。

これから社会に飛び込んで行く高校生にとって、服装は、単に身を包むものではなく、自身をアピールするためのスキルであり、他社に自らの社会性を示す1つの方法であることも再認識できましたので、これからの指導の中で活かしていきたいと思います。

多くの企業や学校が戦略として服装術を取り入れているというのも、講演を聴くまではあまり気にとめていなかったことですが、‘なるほど’と感心しました。「きちんと装うことの方がお洒落をすることより大事である」当たり前のことなのですが、とても新鮮な言葉に聞こえました。

最後に、私自身「服装にメッセージを込める」のお話を聞き、襟を正さねばと思った次第です。
備後 幸二 先生(大阪府立港高等学校教諭)

参加された先生方のご感想

多方面からのお話を頂けて大変よかったです。最後の言葉「言い続けるしかない。日々戦いであり、土俵から降りれば負けである」この一言にもどってしまう。(生徒指導部教諭)
日頃から思っていたり感じていたりした事を整理して理論的に話をしていただいて良くわかりました。有難うございました。(生徒指導主事)
学校の中での個人の服装について今後どのようにその意義を説明していったらよいか一つの方向が見えてよかった。(個人の服装が学校のイメージを作る、イメージがいい学校はいい人材が集まる)(生徒指導部教諭)