TPOに合わせた服装とは?/京都市立花背小学校・花背中学校
- 対象:
- 京都市立花背小学校・花背中学校(京都府)5年生~9年生(小学校5-6年、中学1-3年)
- 日時:
- 2007年7月9日(日)13:30~15:00
- 目的・経緯:
- 花背小学校・中学校は2007年4月に5校の小中学校を統合し開校した小中教育一貫校です。 学校というTPOでの服装について、制服のある中学生と普段は私服の小学生の両方に考える機会を持ってもらいたいとの思いから、5年生から9年生までが一緒に学ぶ合同「服育」授業を開催しました。
第一印象と服装、そしてTPO
2時間授業の初め、まずは第一印象に関する投げかけから入りました。
初めて会った私の印象を聞いて回ったり、第一印象がいったいどれくらいの時間にどんな要素によって決まるのか説明していったのですが、子どもたちも初めて聞く内容に興味津々の様子でした。
服と印象について考える上で大切になってくるのが「TPO」という考え方なのですが、今回の授業はこの「服とTPO」の関係について、実際に6種類の服の画像を使いながら、それぞれの服のTPOとその特徴について考えていきました。
オンタイムとオフタイム、それぞれの特徴
まずはそれぞれの班で6枚の画像のTPOを考え発表し、その服の画像を二つのグループ「オンタイム」と「オフタイム」に分けました。
そして「オンタイム」「オフタイム」それぞれの服の特徴について「デザインは?」「カラーは?」「それ以外は?」と班のみんなで協力し探していきました。
子どもたちによる発見 「オン」と「オフ」は違う!
「オンタイム」と「オフタイム」の服の特徴を探してもらうと、子どもたちからは私たちが思う以上にいろいろな意見が出てきました。
「オンには襟があるけど、オフにはない(丸首など)」「オンは黒、紺、白、グレーなど落ち着いた色が多いけど、オフはカラフルな服が多い」、また「オンはかたそうな生地が多いけど、オフはやわかそうな生地が多い」といった素材面まで、元気に手を上げ次々と自分たちの発見を発表してくれました。
また発表の合間には「シャツはなぜ出したらいけないのか?」や「どんな色がパワフルな感じを演出できるのか?」などのクイズをやったので、楽しみながら新しい発見をたくさんしてくれたようです。
小学生と中学生では服に対する考え方も違うかもしれませんが、それぞれの学年がそれぞれにTPOのこと、そしてオンタイムとオフタイムの違いについて意識することができるようになればと思います。
先生のご感想
- とても面白い授業でした。自分自身も「なぜシャツを出したらいけないのか」など知らなかったので、これまではみっともないと注意するだけの指導だったのですが、これからは「なぜ」を考えさせながらの指導ができるのではないかと思います。オンタイムとオフタイムの違いを視覚的にもはっきりと見せていて子どもたちに発見させる授業は、子どもたち、特に普段私服の小学生にとってはとても新鮮だったのではないかと思います。今日のキーワードをこれからの指導につなげていきたいと思います。
宮﨑真実 先生(国語) - 授業の後の学活で、オンタイムの服の着こなしについて話をしてきました。小中一貫教育校となりお客さんも多い中、オンタイムの服である制服をどう着こなすのかということで自分たちや学校全体の印象が決められているのですから、自分で振り返って考えてみようねと投げかけました。
十塚千景 先生(英語)
生徒さんのご感想
- TPOについて知れてよかった。TPOに合わせた服がいろいろとあるんだなと思った。これからはTPOに合わせてちゃんとした服を着たい。(5年生女子)
- ネクタイや服の色でどんな人か分かることが面白かった。出かける時や学校での服を変えることをやってみようと思った。服や色だけでコミュニケーションがとれるのはすごいと思った。(5年生女子)
- 第一印象が服によっても左右されるというところに興味を持った。服でも何かは伝えられるということが分かった。(7年生男子)
- 人はどのように印象づけられるのかやネクタイを付け替えるだけで印象が変わることが分かった。またオンタイムとかがあったということを初めて知りました。これからはきちんとTPOを考えて服を着ていこうと思います。(9年生女子)