こころを育む衣服 服育

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服育活動レポート

“服育”がつなぐ、人・環境・未来/廿日市市立金剛寺小学校

“服育”がつなぐ、人・環境・未来/廿日市市立金剛寺小学校

“服育”がつなぐ、人・環境・未来/廿日市市立金剛寺小学校

対象:
廿日市市立金剛寺小学校(広島県) 保護者、市内小学校教論、地域の方々
日時:
2010年11月26日(金)13:45~16:30
目的・経緯:
広島県廿日市市立金剛寺小学校では環境教育に力を入れています。2010年度の研究主題も「身近な環境にはたらきかけ、生き生きと探求する児童を育てる 生活科・総合的な学習の時間の創造」とし、各学年で様々な取り組みを行ってきました。その公開研究会が11月に開催され、そこで新たな環境の視点として「衣服と環境」をテーマにお話させていただくことになりました。
スケジュール:
公開授業(13:45~14:30)、講演(15:20~16:30)

公開授業~身近な秋探しからエコタウン構想まで

環境教育の廿日市市教育研究委託校でもある金剛寺小学校では、地域とのつながりを大切にした環境教育のあり方についての研究を進めています。

1、2年生は生活科、3年生から6年生までは総合的な学習の時間を中心に他の教科とも関連付けながら、身近な自然からごみ問題や温暖化防止まで学んだ成果を、環境教育地域公開研究会で発表しました。

  • 1年生 身近な秋を見つけた「あき あき あき あっきれい」
  • 2年生 廃材の手作りけん玉で楽しんだ「作ってワクワク あそんでワイワイ」
  • 3年生 地域の素敵な環境人を見つけた「串戸の環境キライ人を探せ!
  • 4年生 我が家のeco作戦について考えた「ぼくたち わたしたち 金小ecoレンジャー」
  • 5年生 ふるさとの川を見つめ直した「」知ってもらおう!御手洗川のこと」
  • 6年生 専門的な内容にまで各班で踏み込んだ「私たちの エコタウン串戸」

と、勉強の内容はもちろん発表の方法にまで様々な工夫が見られ、参観していても子ども達と環境との距離がぐっと縮まっていたように感じました。

廃材の手作りけん玉

服から環境問題を考えると

様々な角度から身近な問題を中心に環境の勉強に取り組んだ金剛寺小学校の子ども達ですが、もうひとつ具体的な取り組みの提案として「衣服」から取り組む環境問題について気づいてもらいたいと、公開授業後、保護者や先生方、地域の方々といった大人の方々を対象に衣服と環境についてお話をさせていただきました。

誰もが毎日必ず袖を通す衣服ですが、この衣服と環境とを結びつけて考えているという人はほとんどいないでしょう。

廃棄物、地球温暖化、資源枯渇、砂漠化、生物多様性等々地球上で議論されている環境問題をあげていくときりがありませんが、実はそのひとつひとつが衣服とも多かれ少なかれ関係しているのです。

このつながりを見つけるのが、「ライフサイクル」という視点です。

講演風景

ライフサイクル思考で育てる

ライフサイクルとはつまりものの一生のことです。
原料段階、ものづくり段階、輸送段階、使用段階そして廃棄段階と、それぞれのライフステージを通してそのものを見つめ直すと、様々な環境問題との接点が見えてきます。

今回取り上げたごみ問題や地球温暖化問題への対応としてリユース、リサイクルを進める、クールビズ、ウォームビズを進めるといった取り組みひとつひとつも大切ですが、それよりももっと大切なのはライフサイクル思考でもって広く、大きく環境問題について考えることのできる力を育てることではないでしょうか。

リサイクルしても新たな服をまた次々と購入したり、クールビズでエネルギーを節約しても他でどんどん消費してしまっては意味がありません。

一枚の衣服を通してその過去(ex.原料→縫製→輸送)や未来(ex.3R、廃棄)の影響について考える、世界の国々とのつながりについて知るということは、単なる服の学習以上のものを子ども達にもたらすのではと思います。

「ライフサイクル」というキーワードを大人と子どもが一緒になって考えていくことの大切さを、会場の皆さんに感じていただけていたら嬉しいですね。

講演風景

先生のご感想

本校は、昨年度より1・2年生は生活科、3年生以上の学年では総合的な学習の時間を柱にし、「身近な環境にかかわり、生き生きと探究していく児童の育成」をめざした授業づくりに取組んできました。

今年度、廿日市市環境教育研究委嘱校の指定を受け、「環境」というキーワードに視点をあてた取組みを行ってきました。この度の研究会では、何よりも自ら身近な環境に働きかけている児童の姿と、学校・家庭・地域・関係諸機関との連携による環境教育の推進の大切さをアピールすることを目標におきました。

地元の関係団体や行政機関、そして、株式会社チクマさん、いとやさんのご協力を得て、エコブースの設置、服育エコのお話など多くの方のご協力を得て、本校の取組みを紹介できたことを大変うれしく思っています。

これまでの取組みにない貴重な体験となりました。参加者の皆様方からいただいた温かいご意見、ご感想を大切にし、今後も環境教育の取組みを継続してまいりたいと思います。ありがとうございました。
池上 宏 先生(校長)

参加者のご感想

服育って何?と思い、今日は講演会まで参加しました。今日は、環境について深く考えさせられる1日で、良かったです。(保護者)
服育と聞いてもピンと来ませんでした。今日は貴重なお話を聞けてよかったです。リサイクルに出す時に、子どもと話し合ってみたいです。(保護者)
服育についての講演は、初めて聞かせてもらいました。とても勉強になりました。(学校関係者)
本日は出席させていただきありがとうございました。子どもたちが懸命に環境に取り組んでいる姿をみることができ、よかったです。あと、(株)チクマの有吉さんの講演、分かりやすく話をしてくださり、聞きやすかったです。(その他)