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服育活動レポート

服のTPOを考えよう!/大阪市立矢田東小学校

服のTPOを考えよう!/大阪市立矢田東小学校

服のTPOを考えよう!/大阪市立矢田東小学校

対象:
大阪市立矢田東小学校(大阪府)6年生
日時:
2008年4月30日(水)10:45~12:25
目的・経緯:
大阪府にあり約330名の子どもたちが通う大阪市立矢田東小学校は制服や標準服が制定されていない学校なので、子どもたちは思い思いの服を着て学校へやってきます。自由服ですので中には学校という場に相応しくない服装でやってきたり、安全性に欠ける服を着てきたりという子もいるのだそうです。 そんな子どもたちに「学校に着ていくのに相応しい服装とは?」について考えてもらいたいということから、今回の授業が企画されました。

私ってどんな人だと思いますか?

今回は服とTPOについてゆっくり考えながら学んでもらいたいということで、3,4時間目の二時間を使い授業を行わせていただきました。

いつもと違う学校外から来た私たちに興味津々といった子どもたちへまず投げかけたのは、「私ってどんな人だと思いますか?」という質問です。

「いい人そう」や「優しそう」といったいろんな意見が出てきたところで、第一印象を左右する四つの要素「顔・表情」「しぐさ」「話し方」「服装」について説明し、今日は特に「服装」について考えていってみましょうということで授業へ入っていきました。

授業風景

TPOによって服は違う?

服と印象について考える中で大切になってくるのが、今回のキーワードでもある「TPO」です。

TPOということばを初めて聞くという子も多かったので、まずはその意味について分かりやすく説明していきました。

その上で6種類の服の画像を各班に配り、それぞれの服装がどんなTPOなのかについて考え、さらにその画像をオンタイムとオフタイムに分けてそれぞれの特徴を探していきました。

制服という分かりやすいオンタイムの服を持たない子どもたちにとって、オンとオフを服の面から考えることは新鮮な取組みだったようです。

特にオンとオフの違いをふまえた上でのカラーの話には多くの子どもたちが興味をもったようでした。

また今回は小学生対象ということで特に衣服の「安全」という観点からもお話をしました。 例えば穴あきジーンズなどは実際に穴の部分が遊具などにひっかかって危ない思いをしたという子もいて、服の「安全」について改めて意識するきっかけにすることができたようです。

授業風景

服は話さないけど話している

毎日何気なく着ている服ですがそのデザインやカラーによって印象が変わったり、どんな服を選ぶかによって自分の安全をも左右することもあり、実は生活をする中でとても大切な部分です。

最後に今回のまとめとして紹介した「服は話さないけど話している」ということばが新しい服の力としてて子どもたちの心に残り、これからの生活に役立ててもらえればと思います。

先生のご感想

今回、服育授業を通じて子どもたちのみならず、我々教員も改めての服の重要性を考えるとてもいい機会になりました。普段何気なく着ているものでも、「TPOに合っているか」、「この時間はオンタイムか、オフタイムか」というように、考えて使い分けていくべきであると、とてもわかりやすく丁寧に教えていただきました。
授業では、様々な服装をスライドで示し、それぞれの服が「どんなときに、どんな場所で、どんな場合に着る服なのか」ということをグループで考えました。どのグループも熱心に話し合い、それぞれの服のTPOについてとらえることができたようでした。
また、オンタイムやオフタイムについても考える機会があり、子どもたちも自分たちの生活と照らし合わせながら、考えることができました。オンタイムとオフタイムをしっかりと線引きし、判断するのは難しいのではと思いましたが、「学校で学習するときはオンタイム」、「家族とお出かけするときはオフタイム」というように、自分たちの実生活に上手にいかしていこうと感じた児童も多かったようでした。
今回、学んだことは大人になってからも活かしていけることであり、人とコミュニケーションをとっていくときにも服装は実に大きな役割を持っているということで、子どもたちの心の中にも大きく残ったようでした。
翌日の子どもたちの日記の中には「これからはオンタイムとオフタイムとを使い分けるようになりたい」「TPOが考えられるようになりたい」と書いている児童もいました。このような授業を行っていただき、子どもたちや我々教員も大変勉強になりました。ありがとうございました。
佐々木賢一先生
子どもが普段着ている服をスライドや写真を使って、お話をしていただいたので、「こんな感じの服をよく見る」「これに近い服を持っている」などの発言が出て、子どもにとっては身近でわかりやすい話であったと思います。
また、お話を聞くだけでなく、この場面にはこの服装と選んだり、それぞれの場面での服装の特徴などを探したりなどの活動により、子どもの心にはより具体的なイメージとして心に残っていると思います。 内容もけっして複雑なものではなく、家でくつろぐときに着るようなオフタイムと、外に出て着るようなオンタイムという、二つに分けて考えるポイントも子どもにとってはわかりやすかったと思います。
くつろぐときの格好ですか、そうではないのですか、と明確に区分してやると、子どもは服を選びやすくなるでしょう。 子どもたちは服を着るときに、この服はこの場所に合うのかなと考えることはあったと思います。しかし、わかりやすい明確な基準を子どもたちは持てていませんでした。
お話を聞いた後「この服はリラックスしすぎているなぁ」「この服はどうなのかな」と子どもたちどうしで話をしていました。オンタイム、オフタイムというわかりやすい判断基準は子どもたちの心にしっかりと残ったと思います。 貴重なお話をありがとうございました。
今中通夫先生

生徒さんのご感想

人の服を分けた時に、いろいろと違うところがあってとってもすごいんだなあと思った。TPOということばは、知らなかったのでとてもやくにたつと思います。そして話をしてくれた人の言っていることはとってもよくわかりました。だからお母さんとかに教えて「すごいやろ」とじまんしてやりたいです。算数とかはきらいやけどこの勉強はとっても楽しかったです。まえは「オシャレ」がしたくてかわいい服ばかり着ていたので、今日からは学校にあった服を選ぶ。それを役にたてていきたいです。(6年生女子)
今日の授業で服には守るやくわりがあることや、TPOの意味が分かりました。今日の授業でいろいろな服を時や場所や場合で使い分けることをおしえてくれてうれしかったので、これからの生活に役立ていきます。(6年生男子)
初めは服は身につけるだけだと思っていたけど、服で人と話しているのがすごいと思った。TPOは最初ぜんぜん意味がわからなかったけど日本語になおしていくとそういう言葉は聞いたことあるってなった。服にはたくさんの意味があるということをおおぜいの人に教えていきたい。服が自分を守ってくれるってことを色々な人に教えて自分の中でも生かしていきたい。(6年生女子)