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服育活動レポート

学校発!リサイクル商品の開発を目指して/京都府立木津高等学校

学校発!リサイクル商品の開発を目指して/京都府立木津高等学校

学校発!リサイクル商品の開発を目指して/京都府立木津高等学校

対象:
京都府立木津高等学校 情報企画科2年生9名
日時:
2009年6月23日(火)10:45~12:35
目的・経緯:
木津高等学校では情報企画科2年生の授業「課題研究(地域連携)」の中で、地域連携によるリサイクル品の提案に取り組んでいます。 昨年までは学校の食堂から出る廃食油を利用したキャンドルと石鹸作成に取り組み、地域のお店で販売されるほどに成長させました。 今年からは新しい取り組みとして「服」を取り上げ、新たなリサイクル商品の開発、提案を行っていくことになり、その第一回目授業として服に携わる社会人講師授業が設定されました。

服の9割は捨てられている

服のリサイクル商品開発のファーストステップとして、まずは服のリサイクル状況等について知らなければならないということで、その現状と企業の取り組みについてお話しました。

私たちの暮らしになくてはならない服ですが、実はそのほとんどはリユース、リサイクルされることなく廃棄処分されています。その量はなんと服全体の約9割にものぼるのです!
この現状についてはほとんどの生徒が知らなかったようで、改めて服のリサイクル商品開発の大切さを感じたのではないでしょうか。

授業風景

服って何?制服って何?

そんな状況にある衣服をどのように扱ったらリサイクル商品として成立させることができるのか、まずは衣服の特性やイメージについて洗い出すところから始めました。

特に今回は木津高生として木津高らしさ打ち出した商品開発をしたいということで、制服を取り上げ考えていきました。

生徒たちに自由にその特性やイメージをあげていってもらったところ、制服には「堅苦しい」「規則」といったイメージがある一方、「丈夫」「学校を象徴するもの」といった制服ならではの商品開発にいかせそうなキーワードも出てきました。

“古着”からと“はぎれ”から

最後はいよいよ初めての商品開発アイデア出しです。

制服を利用するといっても古着を利用するという方法もありますし、縫製工場などから出る残布(はぎれ)を利用するという方法もあります。

どちらもそのまま捨ててしまうにはもったいないということで、二つのグループに分かれ商品企画のアイデアを出していくことになりました。

「古着グループ」からは繊維の特性をいかしたアイデア(ウールの難燃性をいかした鍋つかみ、カーテンなど)が、はぎれグループからは小さなはぎれでも作れるパッチワーク手法を活用した小物などのアイデアが出てきました。

始まるまでは「本当に服でリサイクル商品が作れるのか?」と不安を抱えていた生徒たちも、自分たちなりのアイデアがいくつか出せたことにホッとしたようでした。

これから数年間、何代もの生徒たちに引き継がれながら進められるこのプロジェクトで、いったいどんな商品が開発されるのか楽しみですね。

先生のご感想

今回、チクマ様に社会人講師をお願いし、制服生地をリサイクルして新商品のアイデアを考える取り組みをしました。 布のリサイクルについては知識も経験も全くゼロの状態からの出発です。 「制服」という存在に、どちらかというとマイナスイメージが先行していた生徒達でしたが、衣料品の9割が廃棄されるということを知り、生徒達の気持ちが大きく動いたように感じられました。 アイデアを出す段階で生徒の中に入っていただき、素材の特徴からアドバイスを頂いたりして、自分達の制服が何かの形となって新たな命を込められたら、それが商品として通用したら、という気持ちがどんどん膨らんできたのではないかと思います。 木津高校を出発点として、新たなリサイクル商品が生み出される日をなんとか実現させたいと思います。
松本康子 先生(情報企画科)

生徒さんのご感想

布を使ったリサイクル商品を提案するという話を聞いた時は、正直何の案も出ないなと思っていたけれど、今日実際みんなで話し合い少しだけれど案が生まれてよかったと思う。思っていたよりも楽しくって考えが生まれると心の中のもやもやが少し消えて気分が良くなった。もし自分たちが考えたものが、少しでも世の中のためになってくれたらよいなと思う。(2年生男子)
布を使っていろんなものが作れることを知った。今日は制服のリサイクルについて考えたけど、はぎれなどでもいろんなものに変わることを知れた。古着とかはぎれっていうと実際なんかびんぼうそうとか思ったけど、今日の授業を聞いていいなって思うことができた。考えるのは大変だったけど楽しかった。(2年生女子)
古着を使って何か新しいものを作るという新プロジェクトが始まった。白紙の状態からのスタートなのでまだ何をすればよいのか全く分かりません。アイデアを出すのはよいけれどそれを本当に商品にできるのかどうか不安です。第一回目はとりあえずアイデアが出たので、それでOKかなと思いました。(2年生男子)