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服育活動レポート

カラーコミュニケーション ~カラーのメッセージ力を学校でいかす~

カラーコミュニケーション ~カラーのメッセージ力を学校でいかす~

カラーコミュニケーション ~カラーのメッセージ力を学校でいかす~

No.:
第2回 京都服育定期セミナー
日時:
2008年11月8日(土)
メイン:
カラーコミュニケーション ~カラーのメッセージ力を学校でいかす~
メイン講師:
カラーリスト 野中郁子
サブ:
衣服とコミュニケーション
サブ講師:
服育研究会 有吉直美
会場:
京都産業会館
主催:
京都服育研究会

カラーコミュニケーション ~カラーのメッセージ力を学校でいかす~講師:カラーリスト 野中郁子

色のコミュニケーション能力と重要性

視覚情報の中でも色は単純な情報といわれています。 本能に直結しており、生理的な効果もあるそうです。 この色を知覚するためには3つの条件<光、目、物体>が必要となります。 場所によって光が変われば色の見え方も変わってきます。また色は人間のホルモンの分泌にも影響しているそうです。 さて、そのようにして私たちが認識し影響を受けている色を上手に生活の中に取り入れるにはどうしたよいのでしょうか? 今回、野中先生からは色の心理効果を踏まえて、学校という環境でどのようにいかすことができるのかシチュエーション別にご案していただきました。

色の心理効果

色によって与える心理効果は変わってきます

【赤】行動力を表したい時。人前で話す時など注目させたい時。

【オレンジ】人と人との交流を作る。陽気で楽しい気分を演出したい時。

【黄】コミュニケーションカラー。初対面の際にも相手の心を開きやすい。

【緑】リラックスカラー。穏やかさ、協調性を表したい時に。

【ターコイズ】遊び心や創造性を演出したい時に

【ブルー】冷静でクール。理性的、知的に見せたい時に。

【紺】鎮静効果・深い反省。誠実さや確実性を表したいとき。

【紫】感性や芸術性を表したい時。品があり優雅な雰囲気にしたい時。

【ピンク】思いやりカラー。優しさを表現したい時に。

【茶】堅実さや安定感を表現したい時。落ち着きや保守性を表す。

【グレー】目立ちたくない時。謝罪の気持ちを表す時など。

【黒】断固とした強い意志を表す時。威厳を出したい時。

シチュエーション別カラーの提案

学校での様々なシチュエーションを想定したカラーの活用提案です。

<学校編>

【学力アップ、集中力アップには?】

集中力アップには鎮静効果のあるブルー系がおすすめですが、多用は沈静化され過ぎます。ブルーをメインに脳を刺激する黄色をポイントで使うとよいでしょう。

【意見を活発化させるには?】

暖色系(赤、オレンジ、黄色)が効果的です。

【効率的に進めたい時には?】

寒色系がおすすめですが、ブルーだけでは無機質になるのでグリーン(観葉植物等)を組み合わせるとよいでしょう。色によって時間の感じ方(寒色系は長く、暖色系は短く)も違ってきます。

【和みや穏やかな雰囲気、アットホームなイメージを演出するには?】

暖色系(オレンジ、黄色)がよいでしょう。また肌色に近い色は筋肉を弛緩させる効果があるのでベージュもおすすめです。

【暑さや寒さを軽減させるには?】

暖色系は暖かく、寒色系は寒く感じます。赤と青の部屋では体感温度が3度違うという報告もあります。

【狭い空間を広く見せたい時には?】

暖色系(進出性)は圧迫された感じを受けます。寒色(後退性)は広く感じます。

【掲示物を目立たせたい時には?】

目立つ色としては赤があげられますが、背景の色との関係も大切です。視認性を高めるには背景との明度差・彩度差ともに大きくとるとよいでしょう。(例.黒×黄、黒×白)

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<イメージアップ編>

【生徒指導には?】

冷静に諭したり怒りたい時にはブルーや青緑がよいでしょう。心を開かせたい時にはコミュニケーションカラーである黄色がおすすめです。

【注目を集めたり、統率力を高めたい時には?】

赤を使うのが効果的です。コントラストをつけるとさらに映えます。

【信頼性を表したい時には?】

ブルー、紺、黒、茶色がよいでしょう。明度が低い色の方が信頼性を感じさせます。

【謝罪の時の服の色は?】

モノトーンの中でも一番目立たないグレーがよいでしょう。自己主張を消す色です。

さらに上手く色を活用するには?

この他にも<内面を色にいかす>としてカラーカードを使ったワークを教えていただいたり、外面にいかすとして<パーソナルカラー>についての説明をしていただきました。(今回は特別にセミナー終了後ご希望の先生にパーソナルカラー診断をしていただきました) 普段何気なく使っている色を教育現場で効果的に使える内容に、先生方からも「早速使ってみます」という声があがっていました。

講師のご紹介

野中 郁子
野中 郁子
ロータスカラーコーディネーション カラーリスト

1級カラーコーディネーター【ファッション色彩】/ 日本メンタルヘルス協会 認定基礎心理カウンセラー / センセーションカラーセラピーティーチャー

文化女子大学服装デザインコース卒業。在学中名誉教授である北畠耀氏より色彩学を学び論文にも取り組む。住宅会社において顧客対象のパーソナルカラーアドバイスやインテリアコーディネートを手がけカラーコンサルタントの第一人者である高坂美紀氏に師事。株式会社マリークワントコスメティックスジャパンではPR担当として広告やパンフレットなどのSP物作成からPR業務にいたるまで携わる。また、ホテルやレストランのウエディングの現場も数多く経験し、ブライダル業界にも精通。 ロータスカラーコーディネーションではパーソナルカラーやカラーセラピー、インテリアやデザインにいたるまでのカラーアドバイスや商品カラープランニングを行っている。

ロータスカラーコーディネーション ホームページ http://www.colorcoordination.com/

衣服とコミュニケーション講師:服育研究会 有吉直美

メインセミナーに先立ち、サブセミナーとして「衣服とコミュニケーション」についてお話しさせていただきました。

よくコミュニケーション力が大切と言われますが、コミュニケーションには言語を使うバーバルコミュニケーションと言語を使わないノンバーバルコミュニケーションがあります。

何も言わずに私たちのことを語る衣服もノンバーバルコミュニケーションのひとつですが、ここには衣服も持つ3つの役割があります。

まずは自分をきちんと伝えるための<自分のための衣服>、そしてホスピタリティとしての<他のための衣服>、最後に子どもたちへ大きな影響を与える社会環境のひとつである<教師としての衣服>という観点です。

私たちの生活になくてはならない衣服は、コミュニケーションについても大切な役割を果たしているのです。

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