こころを育む衣服 服育

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お知らせ

第8回定期セミナー・速レポ!

皆さん、こんにちは。企画スタッフの有吉です。
春雷鳴り響いた3月14日、おかげさまで第8回服育ラボ定期セミナー無事終了いたしました。
今回は日本文化を取り上げてのセミナーということで、家庭科の先生を中心に多くの先生方にご参加いただきました。ご参加いただいた先生方、どうも有難うございます(*^_^*)
メインセミナーは「日本文化から学ぶ人との付き合い方、ものとの付き合い方 ~今大切なものは江戸の暮らしの中にある」として、東京よりデザイナーの西邑桃代様においでいただきご講演いただきました。
日本人である私たちにとっては当たり前のことであったり、日常の生活の中で何気なく行っていることでも、いざ外国の方などに紹介しなさいと言われてもなかなかできないものですよね。
西邑様のお話は改めて私たちに「何が日本らしいのか」「何がすばらしいのか」気付かせてくれました。
PART1の「日本文化の特徴」では、普段の生活の中にある「場」や「間」を考えるだけでも見えてくる、「思い遣り」や「控えめ」といった日本文化の特徴を教えていただきました。
また「柔」というキーワードでご紹介いただいた着物文化については、一枚の布が何世代にもわたって着継がれたり、作り直しのしやすさや収納しやすさなど、洋服文化にはないその柔軟さについてご紹介いただきました。
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↑西邑先生の着ておられるベストは着物のリメイク。かわいいですよね。
続いてPART2では「江戸時代はエコ社会?」として、すばらしいメンテナンス社会且つリサイクル社会として機能していたことや、ゴミの出ない仕組みが整っていたお話などご紹介いただきました。
今の私たちから考えるときっと不便なことも多かったに違いないけど、それでも社会の中で何かが滞るこtなくきれいに循環していたっていうのはとてもすごいことですよね。
便利すぎていろんなところでいろんなものがまわらなくなったり澱んでしまっている、現代社会について考えさせられました。
また印象的だったのは五感を使うすばらしさを彼らが持っていたというお話です。
例えば暑い夏を涼しく過ごすために家のつくりはもちろん、打ち水をしたり、風鈴や金魚蜂で目からも涼をとったり、怪談話で耳からも涼しくなる工夫をしていたんですよね。
改めてその智恵と感覚の鋭さに関心してしまいました。
そして最後PART3は日本文化に親しむと見えてくるものということで、巻物や折帳、筆、番傘などについてその魅力をご紹介いただきました。
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↑今朝は雨模様だったので、この番傘を使って来られました。
その中のひとつとして三味線もご紹介いただいたのですが、三味線のいたるところに施された日本の智恵には皆さん驚いておられるようでした。
改めて日本が世界に誇れる文化だなと感じました。
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↑三味線は分解して持ち歩きます。弦楽器で分解できるのは
三味線だけ。これも日本の高い技術力があってこそです。
続いてはサブセミナーとして私より「簡単!衣服のリメイク」についてお話させていただきました。
日本では現在10枚のうち9枚の衣服が捨てられているそうです。
この大量の衣類ゴミを減らすために私たちにできることの基本は3R(リデュース、リユース、リサイクル)なのですが、今日はリサイクルのところで家や学校で簡単にできる着なくなった衣服の活用法についてお話しました。
まずご紹介したのは京都服育研究会のメンバーから教えてもらった「京こま」です。
昔京都で作られていた着物布や綿の紐などを巻きつけて作っていたこまで、このこまつくりを現代の衣服に置き換えてご紹介しました。
クラスみんなでいろんな生地を持ち寄って作ってみたら楽しそうですよね。作るときはもちろん、その後も遊べるなんて素敵だと思いませんか。
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↑布の色合わせも楽しい京こま。洋服生地でも楽しく作れます。
もう一つご紹介したのは、布を使った水のろ過装置です。
文化祭などのイベントの時に食器洗いなどで出た水をろ過するのに使えるシステムについて簡単にご紹介しました。
学校全体のエコ意識を高めるのに使えるかもしれませんよね。
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↑皆さん熱心!こちらが圧倒されます!
二時間を少しオーバーしてしまったセミナーでしたが、ご参加いただいた先生方どうも有難うございました。
次回はまた趣向を変えて「本物を探す力 ~若者ファッションを読み解く鍵~」として定期セミナーを行います。
子どもたちの服装はもちろん自分自身の服装も振り返りながら、何が本当に大切なことなのか考えてまいりたいと思います。
面白いこと間違いなしです!ぜひぜひ次回もご参加くださいませ!